神戸・芦屋・西宮のカウンセリング・かささぎ心理相談室|臨床心理士
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摂食障害(拒食症・過食症)について

摂食障害とは

摂食障害(eating disorder)とは、「食べる」という食行動をめぐってさまざまな問題や症状があらわれる病気です。中枢性摂食異常症とも呼ばれています。

食べることを拒否する拒食症(神経性やせ症)と食べすぎてしまう過食症(神経性過食症)に大別されますが、拒食の後に衝動的に食べ吐きをしてしまうなどの複合的なタイプも多くみられます。

拒食症(神経性やせ症)の症状

神経性無食欲症(Anorexia nervosa)とも呼ばれます。思春期・青年期の女性が、ダイエットなどをきっかけに発症することがあります。カーペンターズのカレンが拒食症で亡くなったのが1983年でした。

「太るのが怖い(肥満恐怖)」「もっと痩せたい(極端なやせ願望)」といった気持ちから、過剰なダイエットをしたり、食事を摂らなくなります。あるいは嘔吐したり下剤を使ってまで体重を落とそうとすることもあります。

正常範囲を下回るやせがあり(期待される体重の85%以下)、体重が増えることへの強い恐怖が見られます。

家族や周囲の人から「ぜんぜん太っていないのに」「むしろやせすぎ」と言われても、納得しないことがほとんどです。

体重や体型の感じ方に影響を与える「身体イメージ」に何らかの障害があると考えられています。

拒食症の方に自己像を絵に描いてもらうと、見た目よりもはるかに太って描かれることがしばしばあります。「私はこれくらい太っているから、もっとやせないといけない」「やせないと人から嫌われる」といった信念があるのです。

疲れやすい、月経(生理)がない、不眠傾向、低血圧、低体温といった身体症状とともに、抑うつや不安、集中力の低下、強迫観念(あるいはこだわり)などの精神症状があらわれます。

食事を拒否する、あるいは極端に少食となる「制限型」と、飢餓状態の反動でむちゃ食いをしては自己誘発性の嘔吐などで吐き出す「むちゃ食い/排出型」の二つのタイプに分かれます。

過食症(神経性過食症)の症状

神経性大食症(Bulimia nervosa)とも呼ばれます。食のコントロールが難しくなり、たびたび過食をしてしまいます。故ダイアナ妃も、BBCのインタビューで自身の過食症を告白しました。

拒食症と同様に、体重を増やさないために自己誘発性嘔吐や下剤の使用、過度の運動などが見られることもあります。

過食(むちゃ食い)は隠れて一人で食べることも多く、周りが気づかないこともしばしばです。

誰しも、ストレス解消のために「やけ食い」をすることはありますが、過食症の場合、それが極端かつ頻繁になります。また、うつ症状や不安などが高まったり、薬剤やアルコールの乱用などと結びつくこともあります。

過食の衝動性と関連して、ときに万引きや窃盗などの問題行動が見られることもあります。

【参考】摂食障害の万引き、治療と刑罰のどちらなのか

摂食障害の心理

思春期・青年期のダイエットをきっかけに発症することが多いことともつながりますが、摂食障害は「人からどう見られているか」「自分をどう評価するか(自尊心や自己評価)」といった心理と関連が深いと言えます。

思春期・青年期には身体とともに、人間関係も大きく変化します。親子関係や友人関係などを通して、あるいは学業やスポーツなどの達成を通して、適度な自己肯定感を育んでいく時期です。

「こうありたい自分」「こうあるべき自分」

「ありのままの自分」

のギャップをどう橋渡しするか、

ということが、思春期・青年期の大きな心理的課題です。

「まあ、人と比べて特に秀でているというわけじゃないけれど、私なりにいいところもあるし、友達も私に好意を持ってくれているだろう」

と「ほどほど」の自己イメージを持てるようになると、生きていきやすいでしょう。

ところがこの「ほどほど」がなかなか難しいのです。

思春期・青年期になり、それまでと比べて世界や人間関係はずいぶん広くて複雑なものとして体験されます。

自分自身や、人間関係が思う通りにならないことも増え、不安が増すこともあるでしょう。望んだように進学できなかったり、親の期待にこたえられなかったといった「挫折」を体験することもあります。いじめや失恋などが傷つきとして残ることもあるでしょう。

拒食症の背景には、「食べない」ことで不安をコントロールしようとする心理があると考えられます。

「人からどう見られるか」という自己像をコントロールするのは難しくても、「嫌われないために体重をコントロールする」ことならできると感じられるかもしれません。

思ったように痩せることができると、達成感が得られるでしょう。そのときは不安も軽減しますが、それは極端な低体重や、いつも食べ物のことが気になるといったこととの引き換えです。

過食症の人もまた、不安やストレスへの対処法としてむちゃ食いを行なっていることが多いと思われます。

社会生活や人間関係の中で不安やストレスが大きなストレスを抱えているのに、「助けて」と言えずに(あるいは求めても適切な援助を得られずに)行き詰まってしまい、過食することでなんとか気持ちを落ち着けようとしているのです。

過食しているときは、「我を忘れて食べ物を口に詰め込んでいる」ことが多く、そういうときは一種の解離状態に入るため、不安や絶望感・罪悪感が麻痺します。

過食した後に、「我に返って」恥ずかしさや罪悪感を抱き、あるいは太ることへの恐怖を感じて、嘔吐を試みることもあります。

摂食障害の治療とカウンセリング

体重減少が極端なときや、うつ症状や衝動性が強いときなどは、精神科や心療内科で治療を受けることが望ましいでしょう。

病院では、医師による精神療法、親面接、場合によっては薬物療法や入院治療などが試みられます。薬物としては、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)という抗うつ薬が過食嘔吐を軽減する効果があると考えられています。ただ、摂食障害の場合は薬物療法だけで完治することは少なく、心理的な面でのサポートも重要でしょう。

病院で臨床心理士によるカウンセリングを受けることや、あるいは開業カウンセリングルームでのカウンセリング・心理療法も摂食障害から回復するための選択肢の一つだと思われます。

これまで、摂食障害の心理的な治療法としては、精神分析的心理療法、支持的精神療法、家族療法、認知行動療法、対人関係療法など、さまざまなアプローチが提唱されてきました。

摂食障害の人は体重の増加を恐れているので、「治療を受けると食べなくてはいけないのではないか」と抵抗を感じることもしばしばです。また、「過食嘔吐を取り上げられたら、不安なときにどうすればいいのか」と困惑することもあります。

こうしたことから、摂食障害を持つご本人は治療やカウンセリングにあまり意欲的ではなく、親などの家族が心配して医療機関に連れてくるということもよくあります。

また、本人が「このままではよくないから」と望んでカウンセリングを訪れた場合でも、拒食や過食を「問題」として取り上げてしまおうとすることは、「変わることが怖い」クライエントさんとの綱引きになってしまいがちです。

食行動そのものに焦点を当てるよりも、「過食嘔吐はストレスのサイン」「拒食は自己コントロールの試み」と捉えて、それらを無理になくそうとするのではなく、ストレスの原因を解きほどいて安心できるようにしていくのが大切です。

まずはカウンセラーとの関係のなかで、安心を感じて、不安や気持ちを表現できるようになること。

一人で抱え込むのではなく、家族や友人など、身近な人たちに安心して頼れるようになること。

そのための自己表現やコミュニケーションの方法を身につけていくこと。

不安を衝動的に解消しようとするのではなく、そっと置いておけるような心のゆとりを得ること。

こうしたことが、摂食障害からの回復には重要だと考えられます。

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